さいとう皮膚科

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小児の湿疹・アトピー性皮膚炎について

赤ちゃんから幼児期、学童期までの湿疹は、かゆみや炎症を伴い、肌が乾燥しやすくなります。特にアトピー性皮膚炎は繰り返し生じる湿疹であり、肌が赤くなったり、破れたり、かさぶた、分厚くなったりすることがあります。

●かゆみによる影響 
かゆみによる影響はさまざまあり、見た目・周囲の目線、不眠による成長・発達への影響、学業・スポーツへの支障、ストレスなどがあります

患児は、かゆみや見た目の変化によって精神的なストレスを感じることが多いです。このストレスが悪化すると、湿疹の症状も悪化するという悪循環に陥ることがあります。かゆみが続いてしまうと、皮膚の赤み、ぶつぶつ、かさぶた、乾燥、分厚い皮膚など皮膚状態が悪化し、その状態が継続すると治療をしてもなかなか元の肌質に戻りにくいことや、一旦良い皮膚になっても、再度悪化した皮膚に戻ってしまうことがあります。

そして、かゆみや不快感から眠れない夜が続くと、成長や発達に影響を与えると言われております。十分な睡眠が取れないことで、体力や集中力が低下し、学業や日常生活にも支障をきたすことがあります。特に受験や部活の試合などの重要なイベントでかゆみにより最大限のパフォーマンスを出すことができなくなる可能性もあります。

●親のストレスと不眠
患児自身が夜間にかゆみで目を覚ますことが多いと、結果として親も不眠に悩まされることがあります。また、親は子どもの症状に対する心配や、夜間のケアによりストレスや不眠に悩むことが多いです。このストレスは家庭内の雰囲気にも影響を与え、親子関係や夫婦関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

●治療とケア
・外用治療
湿疹やアトピー性皮膚炎の治療には、主にステロイド外用薬・非ステロイド外用薬、保湿剤を使います。これらはかゆみの症状を緩和し、肌のバリア機能を改善します。ガイドラインでは、まずが外用治療をしっかりとすることで皮膚症状の改善と維持を目指します。当院では外用治療の重要性をしっかりと説明し、継続的な治療が必要であることを指導しています。

近年、ステロイドでないアトピー性皮膚炎の外用治療薬が出てきています。プロトピック、コレクチム、モイゼルトなどの非ステロイド外用薬がいくつかあります。症状が安定してきても外用をやめてしまうと再発してしまいます。その際にステロイドではない外用薬を使用していくことで安定した皮膚の状態を目指していきます。

・注射製剤・J A K阻害薬
外用薬の治療・指導を行なっているがなかなか良くならない中等度・重症のアトピー性皮膚炎に対しては、注射製剤が高い効果を示すことが確認されています。また、JAK阻害薬は、炎症を引き起こす免疫反応を抑制する新しい内服の治療薬です。小児にも使用が可能であり、特に重度のアトピー性皮膚炎に対する効果が期待されています。外用治療の治療で改善が乏しい場合、次の治療のステップとして注射薬・J A K阻害薬を提供することができます。
*JAK阻害薬を使用前にはレントゲン・血液検査・定期的な採血が必要です。

 

●当クリニックでの治療のメリット

当クリニックでは、まず外用治療をしっかり指導を行った後、最新の治療法も用いることでお子様の湿疹・アトピー性皮膚炎を総合的にケアしていきます。個別の症状に合わせた治療プランを提案し、家庭でのケア方法についてもアドバイスいたします。必要に応じて藤田医科大学 岡崎医療センターへご紹介させていただきます。特に6歳未満の小児に関しては、成長と発達、その他のアレルギー疾患の併発などの検索が必要となりますので、総合病院と連携する必要があると考えています。

また、親御さんのストレス軽減や不眠解消にも配慮し、家族全体の生活の質向上を目指しています。お子様の肌の健康を守るためにぜひご相談ください。

●まとめ
当クリニックでは、これら最新の治療も使いながら、お子様の湿疹・アトピー性皮膚炎に対する最適な治療を提供します。適応年齢に応じて、最も効果的な治療法を選択し、個々の症状に合わせたケアを行います。ご家族全体の健康と生活の質向上をサポートするために、ぜひ当クリニックにご相談ください。

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